泡沫の影
純白の上衣が軽やかに跳躍する。
背中に象られた十字のエンブレムが、青空でくるりと一回転する。
思わず見惚れるような動き。しかし対する男は気を緩めることなく、対戦相手である少年の次の動作を注意深く待った。
少年の手元に光が生まれ、彼の代名詞とも言えるARMがロッドとなって現れる。
重力に引かれ自由落下を始めた彼は、両掌でそれを掴み振りかぶる。
地上にいる男に向かい、落下速度を加えた強烈な一撃を叩き込んだ。
しかしその攻撃を、後ろ髪を束ねた男は空気を固めた拳で受ける。見えない大気の盾に押し阻まれ、少年の身体が宙に浮いた。
が、次の瞬間、下半身を素早く捻り少年は男の手首を蹴り上げる。
男は顔色を変えずにそれをいなしたが、彼の両指の付け根には少し血が滲んでいた。
少年が着地する。それまで防御に徹していた男は、少年が体勢を立て直す前にと一気に間合いを詰めた。
眼前にまで近付いた少年の瞳が、鋭く細められた────
「──そこまでっ!」
ぴんと張り詰めたその場の空気にそぐわない、可愛らしい声が響く。
少年のすぐ前には男の掌が、男の喉元には少年のロッドが触れるか触れないかの位置で止まっていた。
「この勝負、引き分け!!」
修行を見守っていたベルの声に、双方息を吐くと腕を下ろす。
痺れの残る手を上下に振りつつ、アランは少年に賞賛の言葉を贈った。
「腕を上げたな」
「いえ、まだまだです」
魔力の供給を止め、ロッドをチェーンに戻したアルヴィスが小さく笑って答える。
「お疲れさま〜! アル、喉渇いてない? お水持って来てあげるね!」
「ああ、有難うベル」
城の方に飛んでいったベルを見送ると、アルヴィスは改めて感じ入った様子で言う。
「やはりアランさんは凄いです。魔力の練り方が違います」
魔力がまるで爆発するみたいに、瞬時に膨れ上がったと先程の戦闘を思い出す彼に、アランは大股で城の壁へ近付きどっかりと腰を落ち着ける。
「お前だって大したもんだろ。ガーディアンであるそれを、完璧に使いこなしてるんだからな」
親指で腰のチェーンを示してみせると、アルヴィスは少し誇らし気に微笑んだ。
接近戦用の武器(ウェポン)にもなるアルヴィスのARM、13トーテムポールはガーディアンARMだ。当然他のものと同じように意思が存在する。
ガーディアンARMは魔力の強さと相性だけでなく、ガーディアンとの意思疎通ができなければ上手く発動しない。だが見る限り、彼はクラスの高いそのARMの力を完全に自分のものにしている。
「確かそいつは、ガイラから……」
「ええ。頂いた物です」
チェーンに目を落としたアルヴィスの仕草から、彼がそれを如何に大切にしているかがわかり、アランは「そうか」と相槌を打とうとする。
だが刹那、何かが脈打つ奇妙な感覚を覚えた。
「……何だ?」
敵? いや、第三者の気配は感じなかった。
となれば一体何だ。辺りを警戒するアランのすぐ傍で、質量のあるものが草の上に落ちる。
見ると、さっきまで立っていたアルヴィスが、顔を伏せて地面に膝を着いている。
「……おいどうした」
「いえ………」
明らかに不規則な呼吸を繰り返すアルヴィスは、途切れとぎれに答えて立ち上がろうとする。
「何でも……ないです………」
しかし左足に力を入れた瞬間、喉が引きつるような声を漏らしてうずくまる。
「アルヴィス!!」
駆け寄ったアランは、アルヴィスの身体を不快な魔力が包んでいるのを感じ取った。
「……こんな……昼間から……っ」
………ゾンビタトゥか!
アルヴィスの服の下から浮き出るように存在を主張するそれを睨み、両手で支えた彼の状態を見る。
か細い声を上げながら苦痛をこらえるアルヴィスに、アランは奥歯を噛み締めて彼を抱え上げた。
炎………
街が燃えてる。
この胸につけられた呪いと、同じ形だ。
火を照り返すナイフを、自分に向ける。
恐怖に、心が挫けそうになる。
でも、逃れられないなら、いっそ………
震える肩に、温かい手が触れた。
途端に力が抜けて、手からナイフが落ちる。
よく見知った人が、オレを見下ろしていた。
止めないで。
あんな奴の思い通りになるくらいなら、死んだ方がいい。
泣き叫ぶオレを見下ろしていた人が、何事かを紡いだ。
敗北?
負けません。まだ負けませんから、だから。
次会えたときは、大きくなったなって、言ってくれますか?
目蓋を押し上げて、闇を帯びて深みを増した湖のような色合いの瞳が、数時間ぶりに現れる。
熱で視界がはっきりしないのか、アルヴィスは暫くぼうっとこちらを見ていたが、ふと焦点が定まり視線が噛み合う。
「起きたか」
「………アランさん?」
「ゾンビタトゥのせいだろうな。修行の後、急に倒れた」
額のタオルを取りのけると温くなっていたので、アランはそれを平たい器に張った水に浸した。
「熱がある。今夜はゆっくり休んでろ」
水が揺れて立つ音が、燭台が明滅する室内に反響する。
「……アランさんが…看て下さってたんですか?」
「まあな」
アルヴィスが申し訳なさそうな表情を作る。口を開いた彼が喋るより先に、アランは釘を刺した。
「謝るなよ。お前が悪いわけじゃない」
ぶっきらぼうな言葉にアルヴィスは唇を止め、少しして心得たように微笑む。
「……ベルは………」
「あいつはスノウの所に行かせた。お前は心配かけたくねぇだろ」
「……有難うございます」
冷たさを取り戻したタオルを額に再度乗せると、アルヴィスは心地良さそうに目を閉じながら話し出した。
「……久しぶりに、あの頃の夢を見ました」
「あの頃?」
「六年前の夢」
「クロスガードに、入りたいと言った時のこと」
じりり、と蝋が溶けて炎が一瞬ちらつく。
それは忘れることの出来ない記憶。
六年経った今でも容易にやりとりを思い出せる、二人の出逢いの記憶だった。
「あの時アランさんにはあっさり駄目と言われてしまって………正直かなりへこみました」
「そりゃあ、戦い慣れしてねぇただのガキを戦力に出来るかってんだ」
「そうですよね。当然だと思います」
反論の余地を与えず言い切るアランを、アルヴィスは苦笑しつつ見上げ、しかしやがて別の種類の笑みを浮かべて言う。
「でも、本当は別の理由もあったんですよね」
「………どういう意味だ?」
意外そうに表情を変えたアランが聞くと、アルヴィスは笑みを絶やさずに問うた。
「アランさんは、オレを戦場に出したくなかったんでしょう?」
いつからするようになったのか、全てを悟ったみたいな静かな微笑で。
「けどそんな理由じゃオレが納得しないから、正論で説き伏せた」
「………違いますか?」
心の裡を見透かすような深遠を宿しつつ、優しい光を失っていない青の瞳を向け、
ほんの少し、首を傾げた。
「………そんなん、当たり前だろうが」
脳裏に、背の高い自分達を見上げて懇願していた彼の姿が思い返される。
「まだ十歳だったお前が、故郷を捨ててまで俺達の所に来たんだ。帰らせるわけにもいかねぇだろう」
「……そうやって、ずっと守ってくれてたんですよね」
仕方なさを装ったアランの真意を、易々と看破するアルヴィスにアランはきまり悪そうに視線を外した。
そんなアランにアルヴィスはまた微笑む。しかし不意に笑顔を消して、頭を横に向けた。
「……『失望した』なんて」
今度は、アランがアルヴィスを見る番になる。
「非道いことを言って、すみませんでした」
“「豪傑アラン」ともあろう方が!!! チェスに恐れを抱くのか!!?”
“今はエドだ。頼むぜアルヴィス”
“………貴方に………失望しました………!!”
再会した時のやりとりを、ずっと気に病んでいたのだろう。
微塵も気にしちゃいないのに。律儀な所は昔から変わらないと、アランは茶化すように笑った。
「何だぁ? 今日はやけに素直じゃねぇか」
するとアルヴィスは目を逸らしたまま、枕に顔を沈めて囁くように答えた。
「……今言わないと、次いつ言えるかわからないですから」
己の表情が、強張るのがわかった。
「………そんなに早ぇのか」
多くの言葉は交わさない。しかしアルヴィスはアランの意図を汲み取って、小さく頷いた。
「オレに残された時間は、そう長くはありません」
アルヴィスの身体に刻まれたタトゥは、上掛けに隠れて今は見えない。だが六年と言う月日をかけて手の甲にまで伸びたそれは、まだ少年と呼べる年である彼の横顔に影を落としていた。
且つて、アランはアルヴィスに言った。
“ガイラに鍛えてもらうんだな……自らの意思で、ゾンビタトゥの魔力を消せるくらい”
運命に絶望して死を選ぼうとしていたアルヴィスは、その言葉に光明を見出したかのように胸の呪印を見た。
強くなったところで、呪いを消せる保証はなかった。だが幼い彼をみすみす死なせるような真似など、出来るはずがなかった。
“敗北を認める死か、認めぬ生か”
彼を生かす為に、大人である自分たちは辛い言葉を使うしかなかった。
そして、あまりにも残酷な運命に立ち向かうことを、彼に課した。
あんな残酷な選択肢しか与えず、叶わない希望を抱かせたくせに。
守っていたなんて。
(そんなの、嘘っぱちだ)
アルヴィスは、疾うに気付いてしまっただろう。
いくら鍛えても、己の魔力でファントムの呪いは消せないことを。
奴を倒す以外、タトゥから解放されることはないことを。
「………恨んでもいいんだぜ」
我ながら情けない声色になってしまった。自嘲するアランに気付き、アルヴィスは再び顔を向ける。
「………恨む理由がどこにあります?」
そうして返ってきた答えは、酷く優しかった。
「クロスガードに入ったのも、ファントムの前に立ったのも、オレの意思です。
……アランさんの所為なんかじゃありません」
昔も今も、アルヴィスが自分たちに向ける感情は、信頼や敬慕といった温かいものしかない。
「……そうか」
「ええ」
微かにアランの口角が上がったのを認めたのか、アルヴィスはほっとしたように表情を柔らかなものにする。
……恨まれても、良いと思った。
詰られても、構わないと思った。
ほかの仲間には吐き出せないであろう負の感情を、自分にぶつけることで少しでも彼の救いになればと思った。
でも彼は、決して恨み言を口にはしない。
守れなかった自分たちを責めようとしない。
……否、彼は心の奥底から、自分たちを少しも恨んではいないのだろう。
背負っているものに見合わないぐらい、時に驚くほど優しい奴だから。
「お前なら、そう言うと思った」
アランはアルヴィスの髪に指を伸ばし、癖の強いそれを撫でた。
ゆっくり動作を繰り返すと、横になったまま、アルヴィスが少しくすぐったそうに笑む。
僅かに幼さを残した笑顔に早く眠るよう促すと、アルヴィスは言い付けに従い大人しく目を閉じた。
掌を当てた額が、数時間前よりも熱を発している。
(……まずいな)
一度疼き始めるとゾンビタトゥの魔力はすぐには治まらないのか、アルヴィスの熱が段々と上がってきている。
表情に苦痛は浮かんでいない。痛みはないようだが、額はうっすらと汗ばみ、心なしか呼吸は早い。
六年前タトゥが進行して初めて倒れてから、今まで何度かこのような事があった。ゾンビタトゥは彼を「殺す」呪いではないから、命が危険な状態になるということは無いだろう。しかしこのままではやはり思わしくない。
気休めだとしても、ホーリーARMを使った方がいいだろうか。
そう考え、椅子から静かに立ち上がると。音を立てずにアランは部屋を出た。
目的の人物がいる扉を、深夜なので勢いを抑えてノックする。その音で目覚めたらしく、ややあってから、ぱたぱたとスリッパの軽い足音がした。
「アラン………どうしたの?」
昼間の休息の時間をバッボと共に、初めての料理に挑戦していたスノウは、同室の仲間達を起こさないよう小さめの声で聞いた。
奥のベッドには扉に背を向けて眠るドロシー、そして手前のベッドには、枕元で眠るベルの姿がある。
「悪ぃな、こんな夜中に起こして。ちょっと癒しの天使を貸してくれねぇか?」
「……どっか怪我したの?」
アランの言葉を聞いて、スノウは心配そうに顔を歪めた。ベルには口止めをしておいたので、アルヴィスが倒れたことを恐らく彼女は知らない。咄嗟に理由を考える。
「あー……その、何だ。ちぃとばかし小腹が空いちまってよ。厨房借りて料理してたんだが、指を切っちまってなぁ」
アルヴィスとの修行中に痛めた指を、アランは目の前に上げてみせた。強い蹴りで擦り切れた傷は、明らかに調理で負ったものではないと傍目にもわかるものだったが、スノウは尚も心配そうにアランを見る。
「……このくらいだったら、すぐに治してあげるよ?」
「いや、他にも色々切っちまってな。手前の分は手前で治すから、一晩貸してくんねぇか。明日にもウォーゲームが再開するかもしれねぇのに、お前の魔力を使わせるわけにもいかねぇだろ。
「…………」
いささか苦しい言い訳をするアランを、スノウは暫くじっと見ていた。
が、やがて微笑む。
扉を明けたまま、ジャケットの上に置いた癒しの天使を取りに室内へ戻った。
「もう、しょうがないなぁ。次は気をつけてね」
「ああ。……ありがとよ」
「やっぱり遠慮しないで、アランも私の料理食べれば良かったのに」
「(そいつはムリな相談だ)……そうだな。今度はそうするぜ」
「うん」
どこまで悟ったのか。朗らかに笑う勘の良い少女から、ネックレス型のARMを受け取りアランは苦笑する。
「邪魔したな」
「ううん、お休みなさい」
扉の開閉音が鎮まるのを待って、アランは冷たい石造の廊下を後にした。
寝室に戻ると、アルヴィスが苦しげに息を吐いていた。熱が上がるにつれ、痛みがぶり返したらしい。
アランは大股でベッドに近寄り、片手で癒しの天使を持って魔力を込めた。
蝋燭の炎に似た、淡い淡紅色の光がアルヴィスに降り注ぐ。
「……ダンナ……さん………?」
ホーリーの魔力を感じ、目を開けたアルヴィスは普段より幾分幼い声音でそう言った。
熱で記憶が混濁しているのだろう。そう言えばダンナは、アルヴィスによくホーリーARMを使ってやっていたとアランは思い返す。
無駄なことと理解しつつも、少しでも楽になるならばと傍に付いてやっていた。丁度今の自分のように。
「ダンナは今寝たところだ。ずっとお前を看てたからな」
そう答えると熱に浮かされつつも、アランの姿を視界に捉えたのかアルヴィスは笑う。けれどすぐにまた、苦しそうに顔を歪める。
「……苦しいか」
「………はい」
肯定の言葉に、アランは僅かに目を見開いた。
こういう時アルヴィスはいつも強がり、大丈夫でないのに大丈夫と言うのが当たり前だった。
先程のことと言い今の様子と良い、やはり夢と現が混同しているようだ。
もしかしたら高熱に支配され、普段隠している彼の本心が覗いているのかもしれない。
アランはARMをかざしながら、空いている手で上掛けの端から出ているアルヴィスの指の先に触れた。
するとアルヴィスは弱々しく握り返す。殆ど力が込められていないはずだが、アランは痛い気がした。
「………苦しいか」
「………はい」
先程の問いをもう一度訊ねる。アルヴィスは小さく肯定した。
「………辛いか」
「………はい」
「俺を、恨むか」
アルヴィスは透明な瞳で、アランを見つめる。
「………いいえ」
苦しい息の下、微かに口の端を上げた。
「……アラン……さん………」
「……何だ」
「オレが……呪いに負ける……その時まで……」
「オレを、繋ぎ止めて下さい」
痛みと熱で朦朧とした意識の中、アランの目の前の少年はそう言葉を紡いだ。
────ああ。この少年に触れる度に胸に走るこれは、優しい痛みだ。
指先から伝わる、甘く切なく────優しい痛み。
どうすることも出来ない自分への怒りも、全て覆い尽くしてしまいそうな、気持ちの流れ。
助けて下さい、ではなく。
繋ぎ止めて、と。
願う彼への感情が、泉のように湧き出て体を流れていく。
指輪を外した細い指を、アランは強く握ってやった。
サイドテーブルにARMを置き、もう片方の掌で彼の手を包んでやった。
六年前と変わらない笑顔が眠りに落ちた後も、一回り以上小さな手を、ずっと握っていた。
「………アランさん。アランさん」
「ん………あ?」
「おはようございます」
高く昇った太陽の光が燦々と輝く部屋で、上半身を起こしたアルヴィスが横で突っ伏していたアランを揺り起こした。
顔色は元に戻り、腕に触れた手も、もう熱くない。
「……もう大丈夫みてぇだな」
「はい。ご心配おかけしました」
アランが完全に覚醒したのを見計らい、アルヴィスは一礼して寝台から降りジャケットを着込み始める。
何とも言えない気持ちでゾンビタトゥの浸食が進んだ背中を見ながら、アランはアルヴィスに声をかけた。
「……アルヴィス、昨日お前が言ってたことだがな」
「え?」
ファスナーを上げ終わった所で、アルヴィスが振り向いた。
「オレ……何か言いましたか?」
「……覚えてねぇのか?」
「……何をですか?」
次いで訊ねても、アルヴィスは如何にも不思議そうな眼差しを向けるだけだ。
熱に浮かされていた時の言葉は、記憶から抜け落ちているようだった。
「……大したことじゃねぇ。気にすんな」
「もしかして、寝言とか言ってましたか?」
アランはその事実を、自分の胸の中だけに留めておくことにした。
恥ずかしそうに、見当違いのことを聞く彼に笑いを漏らす。けれど昨晩の彼との会話を、忘れないでおこうと思った。
今は沈んでしまった、微かに聞こえた彼の本音。
川の流れに、一瞬だけ浮かび上がった泡沫。
「……そんな所だな」
END
まず始めに、キリ番35000を踏まれたあちゃ様にお詫びを申し上げます。
長らくお待たせして、本当に申し訳ございませんでした!!(土下座)
リクエストを受けてから完成まで半年…待たせるにも程があると思います。本当にすみません。
こんな作品ですが、精一杯気持ちを込めて書き上げました。書き直しならいつでも承りますので、宜しければどうぞお受け取り下さい!
リクエスト内容は、「アラアルかナナアルで『アルがタトゥの症状で倒れてそれを看病する』」というものでした。
当サイトでは比較的ナナアルが多めだったので、アルとアランとのやりとりにしようと決定。
ギンタやナナシと違い、アランはアルヴィスの六年前を知る唯一の人間ということで、二人の間に流れる「親しい者」の空気を感じながら、とても新鮮な気持ちで書かせて頂きました。
イメージ曲はGARNET CROWの「The Crack up」。この曲の持つ切なさや壮大さがアルヴィスの背負ったものを表しているようで、行き詰まったときは繰り返し聞いていました。
改めて考えると、この二人はMARを語る上で外せない組み合わせですが、自分からはなかなか書く機会がなかったと思います。
あちゃ様、この度は素敵なキリリクを有難うございました!
最後までご拝読下さり、有り難うございました。
2010.1.10